RSUの確定申告手順|e-Taxでの入力方法

RSU(株式報酬)の確定申告をe-Taxで行う方法を解説。給与所得、譲渡所得、外国税額控除の入力手順を詳しく説明します。

RSUの確定申告手順|e-Taxでの入力方法

1. はじめに

RSU(Restricted Stock Units、制限付き株式)を保有している方は、確定申告が必要な場合があります。本記事では、e-Taxを使ったRSUの確定申告手順を解説します。

e-Taxで申告するメリット

  • 24時間いつでも申告可能:税務署の窓口営業時間に縛られない
  • 還付金が早く振り込まれる:通常より約2週間早く還付
  • 計算自動化でミス防止:入力した数字から自動計算
  • 添付書類をスキャン送信:書類を郵送せずPDFで添付可能

RSUの申告は「給与所得」と「譲渡所得」に分かれ、「外国税額控除」の適用も必要ですが、e-Taxなら画面の指示に従って入力するだけで適切な申告書を作成できます。


2. 事前準備

2.1 必要な書類一覧

書類名入手先用途
源泉徴収票勤務先給与所得の金額確認
RSUグラント通知書勤務先/証券会社権利確定日・株式数の確認
株式譲渡明細書証券会社譲渡所得の計算
外国税額控除証明書類証券会社源泉徴収税額の証明
My Number確認書類本人ID確認

2.2 ID・パスワードの準備

e-Tax利用にはID・パスワード方式(税務署で発行)またはマイナンバーカード(カードリーダー必要)があります。

ID・パスワード取得:納税地の税務署に「e-Tax利用開始届出書」を提出し、約1週間で郵送で届きます。初回ログイン時にパスワード変更が必要です。有効期限は発行から2年間です。


3. 申告書作成の流れ

3.1 第一表・第二表の概要

書類主な内容
第一表所得合計額、所得控除、税額計算、納税額・還付税額
第二表所得の内訳、給与所得、譲渡所得、控除の詳細

3.2 給与所得の記載(RSU分)

RSUは権利確定(ベスト)した時点で給与所得として課税されます。

入力手順

  1. 「所得の入力」画面で「給与所得」を選択
  2. 支払者の名称・住所(勤務先)を入力
  3. 源泉徴収票から以下を入力:

- 支払金額

- 給与所得控除後の金額

- 源泉徴収税額

- 社会保険料等の金額

RSU分の計算RSUの権利確定時の時価(ドル)× 株式数 × 権利確定日の為替レート(TTB)

3.3 譲渡所得の記載

RSUを売却した場合、売却益は譲渡所得として申告します。

入力手順

  1. 「所得の入力」→「譲渡所得」→「株式等に係る譲渡所得等の入力」を選択
  2. 「譲渡所得等の金額の計算明細書」に入力:

- 銘柄名・銘柄コード、株式数

- 譲渡価額:売却金額(ドル × 売却日のTTM)

- 取得価額:権利確定時の時価(ドル × 権利確定日のTTM)

- 譲渡経費:手数料

  1. 特定口座/一般口座を選択

為替レート:取得価額・譲渡価額ともに仲値(TTM)を使用

3.4 外国税額控除の記載

米国で源泉徴収された税金は外国税額控除の対象です。

入力手順

  1. 「税額控除」→「外国税額控除」→「新規作成」を選択
  2. 以下を入力:

- 国名:アメリカ合衆国

- 国外所得の種類:給与所得または譲渡所得

- 国外所得金額

- 外国で納めた税額(納税日のTTSで円換算)

  1. 「計算」ボタンで自動計算

注意:給与所得と譲渡所得で別々に明細書を作成します。


4. スクリーンショットで解説

4.1 ログイン画面

中央にID・パスワード入力欄。半角英数字13桁のIDを入力し「ログイン」。パスワード3回間違えるとロック

4.2 申告書選択画面

「申告書等の作成」→「所得税・復興特別所得税」→「確定申告書」を選択し、申告年度を選んで「作成開始」。

4.3 基礎情報入力画面

氏名・住所を確認し「普通申告」を選択。扶養親族がいる場合は入力して「次へ」。

4.4 給与所得の入力画面

「給与所得」タブ→「給与所得の入力」→「支払者を新規に作成」。会社名・住所と源泉徴収票の情報(支払金額、給与所得控除後の金額、源泉徴収税額、社会保険料)を入力して「確定」。

4.5 譲渡所得の入力画面

「譲渡所得」→「株式等に係る譲渡所得等の入力」を選択。「譲渡所得等の金額の計算明細書」に銘柄名・コード、株式数、譲渡価額・取得価額(円換算)、譲渡経費を入力。特定口座/一般口座を選択し「確定」。

4.6 外国税額控除の入力画面

「税額控除」タブ→「外国税額控除」→「新規作成」。国名(アメリカ合衆国)、国外所得の種類、国外所得金額、外国で納めた税額を入力。「計算」ボタンで自動計算後「確定」。給与所得と譲渡所得で別々に作成。

4.7 申告書の確認画面

「第一表」で所得・税額、「第二表」で内訳、「添付書類」で必要書類を確認。エラー・警告がないか必ずチェック。


5. よくあるエラーと対処法

エラーメッセージ対処法
IDまたはパスワードが違います半角英数字で正しく入力(3回失敗でロック)
システムエラーが発生しました時間を置いて再度アクセス
セッションがタイムアウトしましたログインし直す
金額が不正です半角数字で入力(カンマ不要)
日付が不正です"令和6年1月1日"または"2024-01-01"形式
必須項目が未入力です赤く表示されている項目を入力
証明書が認識されないカードリーダー接続・有効期限を確認
添付書類がアップロードできないPDF/JPEG/PNG形式、1ファイル10MB以下

6. 送信前のチェックリスト

基本情報

  • [ ] 氏名・住所・生年月日、銀行口座情報が正しい

所得金額

  • [ ] 給与所得が源泉徴収票と一致し、RSU分が含まれている
  • [ ] 譲渡所得の計算・為替レートの適用日が正しい

外国税額控除

  • [ ] 国名(アメリカ合衆国)・国外所得金額・外国で納めた税額が正しい

添付書類

  • [ ] 源泉徴収票(写し)、外国税額控除証明書類、証券会社の取引明細書

送信後

  • [ ] 「送信完了」画面・受付番号を確認、申告書の控えを保存

7. まとめ

ポイントの振り返り

  1. 事前準備:源泉徴収票、RSUグラント通知書、取引明細書を揃える
  2. RSUは2つの所得:給与所得(権利確定時)と譲渡所得(売却時)
  3. 外国税額控除:米国で源泉徴収された税金は控除対象
  4. 為替レート:取得・譲渡価額は仲値(TTM)、外国税額は電信売相場(TTS)
  5. 送信前に必ず確認:計算ミスや入力漏れがないかチェック

申告期限

確定申告の期限は原則毎年3月15日です。期限を過ぎると無申告加算税や滞納税が課せられる可能性があります。e-Taxでの申告は期限日の23:59まで可能ですが、サーバー混雑を避けるため余裕を持って申告しましょう。

専門家への相談

以下の場合は税理士や税務署に相談を:初めてRSUの申告を行う・複数回の権利確定や売却がある・外国税額控除の繰越しがある


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本記事は2026年3月時点の情報に基づいて作成しています。最新の情報は国税庁のウェブサイトでご確認ください。