RSU 副業 確定申告 注意点
「本業でRSUがあり、副業もやっている…確定申告はどうすればいい?」
本業でRSU(Restricted Stock Units)を持ちながら副業を行っている方は、給与所得と副業所得の両方を同じ確定申告書に記載する必要があります。副業の種類や収入規模によって、申告方法や注意点が異なります。
本記事では、RSUがある状況での副業の確定申告方法を、具体的なケース別に詳しく解説します。
この記事のポイント
- RSU(給与所得)と副業所得は同じ申告書に記載
- 副業の種類(雑所得・事業所得)によって税率が異なる
- 社会保険料の算定基礎となる可能性
- 確定申告書の書き方と入力順序
はじめに
この記事は誰向けか
- 本業でRSUを持ち、副業も行っている方
- 副業の確定申告方法が知りたい方
- 副業が社会保険料に与える影響が知りたい方
- 複数の所得がある場合の申告書の書き方がわからない方
副業の種類と所得区分
副業の内容によって、所得の区分が異なります:
| 副業の種類 | 所得区分 | 税率 |
|---|---|---|
| アフィリエイト・ブログ収入 | 雑所得 | 所得税: 5〜45%(累進課税) |
| フリーランス(個人) | 事業所得 | 所得税: 5〜45%(累進課税) |
| 不動産賃貸 | 不動産所得 | 所得税: 5〜45%(累進課税) |
| 配当金・分配金 | 配当所得 | 申告分離課税: 20.315% |
| 株式売却 | 譲渡所得 | 申告分離課税: 20.315% |
RSUと副業所得の申告関係
確定申告が必要なケース
| 状況 | 申告の必要性 | 理由 |
| RSU権利確定のみ 副業収入20万円以下 | 不要 | 給与所得のみで副業収入が少ない |
| RSU権利確定あり 副業収入20万円超 | 必要 | 副業収入が基準を超えた |
| RSU売却あり 副業収入20万円以下 | 必要 | 譲渡所得の申告が必要 |
| RSU売却あり 副業収入20万円超 | 必要 | 両方の申告が必要 |
複数所得がある場合の税率
複数の所得がある場合、合算した所得に対して累進税率が適用されます。
計算例:
【ケース: 給与所得+雑所得】
給与所得: 8,000,000円(RSU含む)
雑所得(副業): 500,000円
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合計所得金額: 8,500,000円
所得税率: 23%(8,500,000円の課税総所得に対する税率)
※給与所得のみの場合(8,000,000円)は20%の税率だったが、
副業所得により税率が23%に上昇
副業の種類別の申告方法
ケース1: 雑所得の場合
雑所得とは、アフィリエイト、アンケート収入、ブログ収入等、継続的な事業として行わない副業の所得です。
計算方法:
雑所得 = 副業収入 - 必要経費
必要経費の例:
- サーバー代・ドメイン代
- 通信費(按分)
- 参考書・教材費
- 消耗品費
e-Taxでの入力:
- 左上メニューから「雑所得」を選択
- 「雑所得の入力」をクリック
- 以下を入力:
| 項目 | 入力内容 |
| 収入金額 | 副業の総収入 |
| 必要経費 | 事業関連の経費 |
| 所得金額 | 自動計算される |
ケース2: 事業所得の場合
事業所得とは、フリーランスとして継続的に行う業務の所得です。白色申告または青色申告を選択できます。
計算方法:
事業所得 = 売上高 - 必要経費
白色申告 vs 青色申告:
| 項目 | 白色申告 | 青色申告 |
| 申告書 | 簡易 | 詳細 |
| 控除 | 基礎控除のみ | 青色申告特別控除(10万円または65万円) |
| 必要帳簿 | 簡易 | 複式簿記(65万円控除の場合) |
| 申請 | 不要 | 事前申請が必要 |
青色申告特別控除の計算例:
【65万円控除の場合】
売上高: 2,000,000円
必要経費: 500,000円
青色申告特別控除: 650,000円
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事業所得 = 2,000,000 - 500,000 - 650,000 = 850,000円
ケース3: 不動産所得の場合
不動産賃貸による所得の場合:
計算方法:
不動産所得 = 賃料収入 - 必要経費(管理費、修繕費、減価償却費等)
社会保険料への影響
健康保険・厚生年金
副業所得が年130万円以上ある場合、以下の影響があります:
| 所得規模 | 影響 |
| 130万円以上 | 被扶養者から外れる可能性(パート等) |
| 年間所得に応じて | 厚生年金の報酬比例部分に影響(一定の場合) |
注意: 本業の年収に副業所得が加算されるわけではありません。健康保険・厚生年金の算定は、原則として本業の給与のみが対象です。
国民健康保険・国民年金
副業のみで国民健康保険・国民年金に加入している場合:
- 所得に応じて保険料が増加
- RSUの給与所得も含めて計算
e-Taxでの複数所得の入力手順
Step 1: 給与所得の入力
- 「給与所得」を選択
- 本業の会社から発行された源泉徴収票の金額を入力
- RSU権利確定分が含まれていることを確認
Step 2: 譲渡所得の入力(RSU売却がある場合)
- 「譲渡所得(株式等)」を選択
- RSU売却の明細を入力
Step 3: 外国税額控除の入力
- 「外国税額控除」を選択
- RSU分の米国源泉税を入力
Step 4: 副業所得の入力
- 「雑所得」「事業所得」「不動産所得」等を選択
- 副業の収入と経費を入力
Step 5: 計算結果の確認
e-Taxで自動的に合算され、正しい税率が適用されます。
【計算結果例】
給与所得: 8,000,000円
雑所得: 500,000円
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合計所得金額: 8,500,000円
課税総所得金額: 6,850,000円(各種控除後)
税率: 23%
よくある質問(FAQ)
Q1: 副業の所得が20万円以下でもRSUの申告が必要なら、副業も申告する必要がある?
A: はい、確定申告を行う場合は、すべての所得を申告する必要があります。副業収入が20万円以下であっても、RSUの申告を行う場合は、副業の収入も含めて申告してください。ただし、雑所得が20万円以下の場合、税金がかかることはありません。
Q2: 副業が本業の会社にバレる?
A: 原則としてバレません。確定申告は税務署との取引であり、本業の会社に通知されることはありません。ただし、健康保険の被扶養者変更等が必要な場合は、会社の手続きが必要になる可能性があります。
Q3: 副業の経費はどこまで認められる?
A: 副業の収入を得るために必要かつ合理的な経費が認められます。例えば、ブログ収入がある場合のサーバー代や、フリーランスの場合の交通費等です。ただし、私生活の費用を経費とすることは認められません。領収書や明細の保管が必要です。
まとめ
RSUを持ちながら副業を行う場合、複数の所得を同じ確定申告書に記載する必要があります。
| 項目 | ポイント |
| 申告義務 | 副業収入20万円超またはRSU売却ありで必要 |
| 所得区分 | 雑所得・事業所得・不動産所得等 |
| 税率 | 合算所得に対して累進税率が適用 |
| 社会保険 | 原則として本業の給与のみが算定対象 |
| 経費 | 必要かつ合理的な範囲で認められる |
重要なポイント:
- すべての所得を確定申告書に記載
- 副業収入により税率が上昇する可能性
- 経費の領収書は適切に保管
- 青色申告の検討(事業所得の場合)
次のアクション
- 副業の収入と経費を集計する
- 所得区分(雑所得・事業所得等)を確認
- 青色申告の要否を検討(事業所得の場合)
- e-Taxで給与所得と副業所得を同時に入力
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この記事は2026年3月時点の情報に基づいて作成しています。税制は変更される場合があります。